水曜日, 6月 06, 2007

安心できる社会

最近,安心してくらせる社会を,などと囁かれることが多い.
それは,インターネットの世界でも例外ではなく,安心して利用できるインターネットの実現に向けて,などといわれる.

しかし,安心,安心,と謳っている割にいっこうに世の中が安心できる世の中になっているとは考えられない.

それでは,この「安心な世界を!」と言うフレーズを,声高らかに言っている人は誰なのだろうか?
じつのところ,こういった人たちは,セキュリティや防衛の人々な気がする.
この人たち,つまり,安心を売る人たちは,それを売って商売をしているわけで,実際,みんなに安心してもらっては困ってしまうのだ.

例えば,
「現在の御社は,セキュリティ管理が非常に甘くなっております」
「我が社のセキュリティソフトを利用すれば,安心してインターネットに接続できます」
などなど,安心を売る人たちは,いかに現状が安心できない社会かを述べて,利益を上げている.
このような人たちが,うようよでてきて,毎度毎度きかされると,現在の社会がとても不安定で,ひどいものであるという気になってしまう.

しかし,一言断っておくと,セキュリティを生業としている人達の中にも,真面目に社会インフラのセーフティネットとしての,セキュリティに関する技術開発や研究を行っている人もいるにはいる.
しかしながら,消防署の方から来ました,などと言うあやしい論法で安心を売っている人も確実に存在する.

話は変わるが,アメリカの国防費は,全世界でトップであるばかりではなく,国防費全世界2位日本との差は7.1倍もある.
http://www.number27.org/work/maps/weapons.jpg
日本も,アメリカも,こんなに国防費を使っているのに,安心できる社会を!と叫んでいるのは,ちょっと滑稽な感じがする.
一体全体,どれだけ国防費をつぎ込めば,安心できる社会になるのだろう.

安心を得ようとして,ますます不安を煽っては居ないのだろうか?
安心を見つけるために,現在どれだけ安心でないかを探してしまっては居ないのだろうか?

そして,安心を売っている人に教えて欲しい,
「いったい,いつになったら,安心できる社会とやらが訪れるのか?」
を.

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